【ロジックツリー】具体例を交えて作り方と注意点を徹底解説!

ロジカルシンキング

今回はロジックツリーの概要、種類から具体例を交えた使用方法と注意点について解説していきたいと思います。

ロジックツリーの概要

ロジックツリーは上位の概念を複数の下位概念に切り分けて(MECE)、要素分解・要因展開・問題解決するためのツールです。

また、思考を図式化することができるので、チーム内での情報共有や意思統一が簡単になります。

このツールを活用するメリットは主に4つあります。

  1. 物事を系統立てて理解可能に
  2. 原因・真因分析が容易に
  3. 合理的な対策の立案が容易に
  4. 情報共有・意思統一が容易に

ロジックツリーの種類

ロジックツリーは、3種類があります。

それぞれ、要素分解、要因展開、問題解決の役割を持ちます。

①Whatツリー(要素分解)
②Whyツリー(要因展開)
③Howツリー(問題解決)

Whatツリー

Whatツリーは物事を要素分解するために使用します。

構造としては、上位の要素=下位の要素の集合体となります。そのため、複雑なものを分解して考えるときに使用されます。イメージとしては次のような感じです。

whatツリーを用いた分解は誰でも簡単にできますが、その質は分解の仕方(切り口)によって大きく変わります。

whatツリーの切り口に問題があったり、要素の抜け漏れがあった場合、Whyツリーの段階で真因を捉えられなくなる可能性があるので、注意しましょう。

それでも、いきなりWhyツリーから始めるよりは確度は上がるので、Whatツリーは作っておいた方が良いです。

Whyツリー

whyツリーはなぜなぜ分析を構造化したもので、上位と下位の関係は結果と原因の関係(因果関係)で捉えられます。そのため、原因を追究する際に使用されます。

なぜなぜ分析と比較すると、より網羅的に要因を洗い出せるメリットがあります。

イメージとしては次の通りです。

Whyツリーによって、本当の原因(真因)に近づけば近づくほど、解決策の効用も大きくなります。トヨタで「5回なぜを繰り返せ」と言われるのにもそのような背景があります。

ですので、whyツリーを作る時は、最低でも2回以上はなぜを繰り返せるようにしましょう。

Howツリー

howツリーは問題に対する解決策を導くために使用します。そのため、上位と下位の関係は問題と解決策の関係で紐づけられます。イメージとしては次の通りです。

Howツリーで、解決策(施策)を考えることになります。当然、解決策が上手くいかないこともあるので、常に複数の策を用意しておくようにしましょう。

作り方と具体例

ここからは、それぞれのロジックツリーの作り方について具体例を交えて解説したいと思います。

ロジックツリーごとの違いを明確にするため今回はダイエットを例に取り上げたいと思います。

基本的なロジックツリーの使用手順は、次の通りです。

①Whatツリー(要素分解)
②Whyツリー(要因展開)
③Howツリー(問題解決)

Whatツリーの具体例

ダイエットをwhatツリーを用いて要素分解すると次のように考えることが出来ます。

まず、ダイエットは、食事(エネルギー摂取)代謝(エネルギー消費)に要素分解できます。

さらに、その要素を分解すると次のようになります。ここでは、食事の要素を5W1Hの切り口で分解しています。(その他の切り口については、MECEの項目を参照してみてください。)

代謝は、一般的に「基礎代謝」「食事誘発性熱産生」「運動」に分けることができるので、そのまま分類しています。

このように、whatツリーを作ることで、ダイエット(対象)を構成する要素を視覚的にまとめられます。

この段階でうまく要素を分類できると、次のようなWhatツリーを簡単に作ることが出来ます。

Whyツリーの具体例

Whyツリーでは、whatツリーの構造を参考にして作成します。

ここでは、whatツリーから因果関係の強いものを抜粋しています。

そうすることで、効果的かつシンプルなwhyツリーを作ることが出来ます。

この図を見ても分かるように、1段目の要因が2段目、2段目の要因が3段目となっています。

逆に考えると、3段目の結果が2段目、2段目の結果が1段目とも言えます。

この手順で、原因と考えられるものを構造的に整理することができます。

Howツリーの具体例

Howツリーは、ロジックツリーの最終段階です。

Whatツリーで要素を網羅して、Whyツリーで因果関係を構造化した後に、その要因の解決策をHowツリーによって考えます。

課題に対する解決策は多いほど良いです。

それだけバックアップが沢山あることになりますからね。

今回は、図がごちゃごちゃしない程度に解決策をあげてみました。

このように、しっかりとしたwhatツリー・whyツリーを作っていれば、沢山の解決策を挙げることができます。

ロジックツリーの注意点

ロジックツリーは仕事をする上で、有用な道具です。しかし、能力ではありません。

ですから、ロジックツリーを知ったとしても、それだけでは仕事が出来るようにはなりません。要は、ツールを活用できるだけの思考力が必要というわけです。

例えば、調理道具を使ってカレーの下準備のためにニンジンやジャガイモの皮を剥くとします。

その際は、包丁よりもピーラーを使う方が上手にかつ効率的です。一方で、皮むきした野菜を均等カットする時は、包丁を使います。また、その際のカット方法はキャベツの千切りとは違うはずです。

以上のように、時と場合によって、使用する道具や使い方を変えていかなければなりません。

これは、ビジネススキルにも共通します。

ですから、道具を活用する力(=思考力)も養成する必要があります。しかしながら、思考力を高める講座は少ないのが現状です。

当社では、思考力養成に焦点を当てた講座・セミナーも行っているので、ご興味のある方は下記リンクからお問い合わせください。

まとめ

ロジックツリーのメリット

ロジックツリーのメリットは次の通りです。

この手法を活用することによって、仕事の効率化が期待できます。

物事を系統立てて理解可能に
原因・真因分析が容易に
確度のある解決策立案が容易に
情報共有・意思統一が容易に

ロジックツリーの種類と役割

ロジックツリーには3段階の手順があります。

これらの手順を踏むことで、ヌケモレなく、要因を洗い出すことができます。

そして、効果のある解決策を複数案挙げることが出来ます。

①Whatツリー(要素分解)対象を要素分解し構造化
②Whyツリー(要因展開原因と結果を構造化
③Howツリー(問題解決)課題と解決策を構造化

ロジックツリーの注意点

ロジックツリーはあくまで便利ツールです。

知っているだけでは宝の持ち腐れになってしまいます。

そうならないためにも、論理的思考力を磨いていく必要があります。

ツールを知るだけでなく、
論理的思考力を高めることが大切

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